弊社で管理を受託して行っている鎌倉の樹ガーデンは順調に森の更新が進んでいます。
昨日も作業をしたのですが、ハイキング道に近い位置に生育しているエノキに何やら謎の物体が付着しているとのことで診断を依頼されていました。
事前にもらった写真は、樹木の幹にオレンジ色のスライムみたいなものが張り付いている様子でした。
実際に確認したところ、それはなんと「樹液酵母」と呼ばれるもので、病害性の物ではありませんでした。
実物を見るまでは何なのかよくわかりませんでしたし、キノコか?はたまた悪戯か?と想像していましたが、粘菌の可能性も考えました。
でも、実は、これは樹液酵母と言って、樹木の切り株や樹幹の傷などから流れ出た樹液に天然の酵母が繁殖して発酵したもの。
糖度の高い樹木によくできるようです。ミズラナとか、カエデ類とかですね。
そしてそこにフザリウム属の赤カビが付着して繁殖しコロニーを形成したものとのこと。
なんと酵母が発酵したものですから、天然のお酒ができることもあるようで、樹液酵母を使った天然酵母のパンやビールなども商品化されているようです。
どんなものか食べてみたいですね!
胴吹きなどの細い枝を剪定したのでしょうか?もしかしたらその切った切り口から出た樹液に酵母が付いたのかもしれません。
あるいは、リスがかじった痕から出た樹液でできたものかもしれません。
むしろリスが喜んで食べている映像がYouTubeでアップされていました!
いずれにせよ腐朽ではないので、問題無いと思います。
森には毎日不思議な発見があります。勉強になりますね!
樹ガーデンではそろそろ山桜が咲いてきました。
前回植栽したマメザクラも可愛い花を咲かせています。
この日は雨の作業だったのでみんな泥んこ。スタッフを丸洗い(笑)
これからだんだんと深緑が美しい季節になりますので、BBQも楽しめますよ!
是非、お越しくださいませ。