所沢市S様邸、キャラノキ(イチイ科)の治療

小雨の降る中、所沢市のS様邸のキャラノキの樹木治療を行いました。樹齢は、100年以上と大変な古木になります。古木ゆえの枝ぶりと風格が大変素晴らしく、庭石との景観も相まってご主人も大事になさっていたこのキャラボク。ただ、数年前から下枝や中枝の枯損が目立ちはじめ、今では樹形バランスは著しく崩れてきてしまいました。出入りの庭師さんではどうにもならず、当社にご依頼を頂きました。

主な原因は、①植栽時の盛り土障害による、根の腐り→空洞化。と、②移植後の長年月日が経過し、腐葉土分(栄養分)がなく、苔も生えていることから水はけが悪いこと。周囲は石組に囲まれ、雨水が流れ込みやすく溜まってしまうと根腐れが起こりやすいことでした。

そこで今回は、主に土壌改良を行うことにしました。まずは、樹木の周りにドーナツ状に穴をほり根の状態を確認します。新しい良い根が出てくるように発根促進剤を散布し、栄養分の豊富な腐葉土や水はけなどを改善する土壌改良資材を土に漉き込みます。その後、当社オリジナルのブレスパイプ(抗菌性の高い竹の腐葉土など肥料成分が充填してあります)を周囲に埋め込みました。春芽吹きの時期の前には、液肥を土壌中に注入しようと思います。針葉樹の回復は著しく遅いため、長期間の経過観察をもって、生育を見守りたいと思います。

 

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