当社の所有する樹木の精密診断機器(PiCUS)の診断結果と、実際の伐採断面の比較の事例を紹介します。
当機器は、一見外から見てもわからないような内部の腐朽の状態を、切らずに診断できる画期的な方法です。
(当社社長後藤が約15年前に日本で初めて診断機器をドイツから導入し始めたサービスでこれまでに2000本以上の樹木を診断。
日本一の実績を誇っています!)
今回、千葉県柏市の閑静な住宅街に雑木林を所有するお客様からご依頼がありまして、訪問に行きました。
急斜面の中腹に位置する、幹周約3mの大木のスダジイが対象です。
数年前の強剪定により上からの腐朽の枯れ下がりと、テラスの設置の際に太い根を伐ったことによる腐朽の侵入が懸念されました。
安全のために、精密診断PiCUSを行うことになりました。
診断の結果、最終腐朽率70%であったため、所有者さんと相談し、苦渋の決断の末、伐採することにしました。
今回、「PiCUS診断結果」と「実際の伐採断面」を比較できましたので、公開しようと思います。
☆赤と青で色のついている部分内部が腐朽(=腐っている部分)です!
☆黄色の線は、内部の亀裂です!
「腐朽」というと、ぐずぐずに腐っていたり、あるいは空洞をイメージされる方も多いと思いますが
樹木は腐った状態でも材が残っている場合は多く、幹が開口していなければそのまま内部で材が詰まったまま腐っていることはよくあります。
一見で触ってみると固くて強度がある様にも見えますが、きちんと機器で計測すると樹木を支えうるだけの強度はありません。
とくに末期の腐朽は、空洞とほぼ同じで、強度はないので危険なのです。
今回改めて、PiCUSの診断結果と、実際の断面画像、および亀裂の位置なども一致して判定できていることが分かりました。
ぜひ、外見からは分からず樹木今後の維持管理に悩まれている方は、一度診断をすることをお勧めします。
今後の良い判断材料になり得るかなと思います(^^)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
スタッフ片岡